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コンサートに行ってきました:連弾特集

今週は家長が日本へと出張の為、のびのびと心細い一週間を送っております。
そんなときは、やはり音楽鑑賞に限りますね。(自身の練習もしてましたよ、一応。)

020709weilhall午前中に(一週間ぶりに)家の中の掃除をしていたときに目にとまった、カーネギーホールのチラシ。
ふと、目にすると、今夜の公演に

4手、6手&2台ピアノ特集

が組まれているではありませんか!!
曲目を調べれば、モーツァルトから3曲も!!
しかも、私が好きな曲が2曲も入っていたら、
もう行くしかないですよね~note

というわけで、早速チケットをゲッツし、行ってまいりました。

演奏者はYale School of Musicの関係者の皆さん。
(だから、チケットも安かったので~す。$15だもんね。)

プログラムは以下の通り。

Mozart
・Overture to The Marriage of Figaro for piano six hands
(歌劇「フィガロの結婚」から序曲)
・Andante with Five Variations in G major for piano four hands, K. 501
・Sonata in D major for two pianos, K. 448
(2台のためのピアノ・ソナタニ長調)

Schnittke
・Homage to Stravinsky, Prokofiev, and Shostakovich for piano six hands

Stravinsky
・The Rite of Spring for piano six hands

***以下、ちょっと長くなります****

ホールはいつもの大ホールではなく、リサイタル用の小さいホールでした。
大きいホールとは違い、残響が少なくピアノの音が非常にクリアに聞こえてきました。
席は、いつものように鍵盤がよく見える2階席の左側。

今回の演奏は、何をさておいても、とにかく「豪華shineshine
この一言に尽きますね。

6手なんて、30本の指が同時に1台のピアノを奏でるわけですから、
それはそれは、いろいろな音が出てきて、
「これ、本当にピアノ音楽??」と思えるような華やかさでした。

弾いている方は、互いの手や腕や体がぶつからないように必死なのでしょうけど、
もちろん、みなさん器用に弾いていらっしゃいました。
そして、息が揃っていることといったら、これぞ「一心同体」。
(6手だと"三位一体"がまさにぴったりな表現ですね。)

ただ、6手はね~、鍵盤の上が指だらけで、ずーっと見ていると肌色のムカデがうねっているように見えてきて、なんとも形容しがたい違和感を覚えたのも確かです。ハイ。

というくだらない感想はおいといて、各曲の感想なぞを・・・。

・歌劇「フィガロの結婚」から序曲(モーツァルト)-6手
言わずと知れたモーツァルトの名オペラの名序曲。
これをピアノに編曲したのは、なんとあのツェルニー先生。
(これも練習曲として作ったのかな・・?なんて。)
ピアノは一人でもオーケストラと例えられることもありますが、
これを3人で奏でたら、まさに「オーケストラ」そのもの!
そのままオペラの舞台が現れるのではないか、という錯覚に陥ったほどです。
それくらい、ツェルニー先生の編曲は素晴らしかったです。

・Andante with Five Variations in G major K.501(モーツァルト)-4手
モーツァルトが連弾用の変奏曲を書いていたとは、
本当にあれこれとたくさんの引き出しを持った作曲家だったのだなーと改めて実感。
これもモーツァルトの変奏曲らしく、かわいらしいテーマに始まり、
変奏を追うごとに、速いパッセージの箇所が出現してきます。
ピアニストさんは2人とも、息がぴったりで、その速いパッセージも一糸乱れず
かつ、モーツァルトらしい軽快なタッチで演奏していきます。
第4変奏で短調になりますが、ちょっとした溜めの部分なども、
しっかりと息を合わせていて、見事でした。

・2台のためのピアノ・ソナタニ長調K.448 (モーツァルト)
この1楽章は、ご存知"のだめカンタービレ"の第一話で、のだめと千秋がハリセンの授業で一緒に演奏する曲。
あの場面を見てから、耳について離れなかったこの曲を
ついに生で聞くことができました!
この曲、モーツァルトさんの真骨頂ですねーーー!
どこまでも能天気で明るくて、聞いていて本当に楽しくなってきます。
全楽章とも、その楽章の主題が何度も繰り返され、2台のピアノが輪唱のようにその主題を代わる代わる奏でてゆきます。
どちらかが伴奏になったかと思えば、すぐに逆転。
あるいは、どちらかがソロを奏でている間、一方は本当に装飾音のみでの登場など、
めまぐるしく役割が変わり、本当に息が合った2人でないと、
美しい演奏は不可能だと感じました。
今回のピアニストは師弟関係だったようです。
そのためか、本当に素晴らしい演奏を披露して下さいました。
いい音楽が聴けましたぁ~catface

・Homage to Stravinsky, Prokofiev, and Shostakovich(Schnittke)-6手
私の苦手な現代音楽です。
無調ってやっぱりダメだなぁ・・・・・。
せっかく、モーツァルトさんに極楽浄土に連れて行って頂いたのに、
一瞬にして黄泉の国へと連行された気分になりました。
(散々なコメントですみません・・)
一つだけ、こういう音楽もやはり6手だと迫力が違うのです。
夢見心地だった脳みそを「ぐわっ」と鷲掴みにされ、「この音楽を聞け!!」とばかりに
何かに張付けられたような感覚に陥れるパワーがありました。

・The Rite of Spring for piano(ストラヴィンスキー)-4手
これも、現代音楽調。(やっぱり苦手・・despair
でも、ピアニストさんたちの息の合い方はほかのどの曲よりもぴったりでした。
リズムもテンポも複雑なこの曲を見事に弾きこなしていました。
強弱など、曲想のつけ方もまるで一人の人が弾いているかのような一定の解釈で、
ここまで息を合わせるのには、相当に練習を積んだのだろう、
と思える完璧な完成度でした。
もちろん、これには会場の皆さんからも「ブラボー!!」の嵐でした。

diamond他に一つだけ感じたこと・・・
モーツァルトの2台ためのピアノ・ソナタを弾いてくれた一人が若い女性(中国人)のピアニストだったのですが、彼女のピアノを弾いている姿勢がとても美しかったのが非常に印象的でした。
常に背筋をピンと伸ばして、非常に「凛」とした印象でした。
腕や手の使い方も無駄がなく、とても優雅で品があり、それだけでも「いい音楽を聞かせてもらっている」という気分になれたのは、今まで見てきたコンサートでは感じることのなかった新たな発見でした。

もちろん、彼女の演奏そのものも素晴らしかったのですが、弾いている姿勢が美しいだけでも聴く者に好印象を与える、という発見は、これは素人の私でも実践できることかな、などと感じた次第。
ちなみに、この女性ピアニスト(Ms. Pei-Yao Wang)、日本のサントリーホールでもリサイタルをしたことがあるそうです。

明日からはいつもの日常が戻って参ります。
あっというまの長~い非日常タイムでありました。

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コメント

ぽりぃさん~、束の間のひとり暮らしをエンジョイされたようでよかったですー。
私も、相方が出張、とかいうと急に天取ったり!
 という気分になります(笑)。

さて、コンサートの演目、おもしろそうですねー。
1台のピアノの上を6本の手がいきかうってすごいですねー。
その通常では不可能な音の重なり、ぜひ聞いてみたいです。

現代音楽は(特に無調の)・・・私も苦手ですー。どう鑑賞していいのか、よくわかんないんですよねー。

投稿: gezkaz | 2009年2月 8日 (日) 18時23分

ぽりぃさん

ピアノの演奏会楽しまれたようで、よかったですね。

のだめ、千秋のモーツァルトの2台のためピアノソナタ、先生の弟子とのぴったり息のあった演奏いいですね。あー聞きたかった。

やっぱり、生のピアノ演奏、それも2台のピアノ演奏っていいですね。

私は、いつか、ラフマのピアコン2番を、のだめ、千秋ばりにやりたいと思っています。ミーハーにもほどがありますが。。。

さらに、演奏中の姿勢の話も興味深いですね。やっぱり、演奏は自己満足じゃなく、聴衆にむけてのパフォーマンスだから、できるのであれば、弾き方もきれいでありたいなと、私もちょっと考えました。


投稿: rikima | 2009年2月 8日 (日) 21時40分

6本の手ってなんだか千住官能ではなくて千手観音を思い出しますね(なにがせんじゅかんのうだ?不思議な誤字だ?!)。
連弾って息を合わせるのがたいへんだろうから、それだけでもたいへんなのに、すごいですねえ。
そういうの見てみたいです。

現代音楽私も苦手です。
現代音楽というのかわかりませんが、ストラビンスキーさんいまひとつわかりません・・・・・・。

のだめ、暫く遠ざかっていましたが、ぽりぃさんのブログみていてまたドラマのDVD借りてこようかななどと思ってしまった私です。

投稿: のぞみ | 2009年2月 8日 (日) 21時43分

gezkazさんへ:
いつもコメントありがとうございます!
>束の間のひとり暮らしをエンジョイされたようでよかったですー。
ほんと、こういう時間はあっという間に過ぎますよね~~・・
あと1時間もしたら、帰ってくるので、それまでに皆様にお返事を書かなくては!
>1台のピアノの上を6本の手がいきかうってすごいですねー。
6手の曲がある、というのは聞いたことがあったのですが、
実際に聞いてみると、本当にすごかったですよー。
ピアノがかわいそうになるくらいでした。
でも、大の大人(男性)が鍵盤の前に隙間なく並んで座って演奏する姿は
別の意味で可笑しかったですhappy01

投稿: ぽりぃ | 2009年2月 9日 (月) 00時49分

rikimaさんへ:
いつもコメントありがとうございます!
>やっぱり、生のピアノ演奏、それも2台のピアノ演奏っていいですね。
そうですね、やっぱり生の演奏は本当にいいですよね。
視覚から伝わってくるものがあるのだと思います。
五感が研ぎ澄まされるというか・・。
こういうことに時間を使うのも人生の中では必要ですよね。
>いつか、ラフマのピアコン2番を
この曲はゴージャスですよね~!
ラフマニノフ音楽の真骨頂というか、私も憧れます。
>弾き方もきれいでありたいなと
私も昨日は真剣にそう思いました。
きれいな姿勢から出てくる音には変な斑もなくて、見た目の印象もいいしで、
いいことづくしなのでしょうねhappy01

投稿: ぽりぃ | 2009年2月 9日 (月) 00時59分

のぞみさんへ:
いつもコメントありがとうございます。
千住官能って、笑えました。
ちょっと変換を間違うと神仏の世界と俗世とが入れ替わるわけですね。
>連弾って息を合わせるのがたいへんだろうから
多分、相当練習を積んでいらっしゃるのだと思います。
でも、6手ともなると、なかなかみんなの時間も合わず、
数少ない合同練習で完成させるためには、やはり個人個人の能力が高くないと
いけないんだろうなぁ、と思いました。
>またドラマのDVD借りてこようかな
のだめはある意味、バイブルですよね。

投稿: ぽりぃ | 2009年2月 9日 (月) 01時04分

うわー、面白そうなプログラム!!
実は金・土とのだめマラソンをして、モーツアルトの2台のピアノのための~も聴いたばかり*生で聴いてみたいなぁ。
現代音楽、私も苦手・・・春サイは結構好きなんだけど、曲によっては苦痛に感じるくらい(^^;。つい最近、SFシンフォニーのコンサートがあったので行って来たんだけどまさにその苦痛に感じる類の現代音楽がプログラムの一部にあって。ブラ交響曲1(これものだめを思い出すよね)を目当てに行ったんだけど・・・どこでもここでも拍手してしまう30%くらいの観客たち(指揮者の手がまだ下りてないときでさえも!)と、それに「しーっっ!」と応対する観客とでこれまで行ったことある演奏会のなかで一番興ざめしたものになっちゃいました・・・残念。

投稿: | 2009年2月 9日 (月) 10時15分

宙さんへ:
コメントありがとうございます!
宙さんものだめをご覧になられたのですね♪
お笑い系(?)ドラマにしては、よく作られていますよね。
題材もいいし、あちこちのBGMに使われている曲もすごくその場面にマッチしていて。
>これまで行ったことある演奏会のなかで一番興ざめしたものになっちゃいました
それは残念でしたね・・・wobbly
無料コンサートなどでは、そういう光景ってよくありますけど...
(楽章の間に拍手しちゃったり。)
SF響のコンサートなのに、珍しいですね。
次は、素晴らしいコンサートに当たるといいですね!

投稿: ぽりぃ | 2009年2月 9日 (月) 10時55分

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